「支援」 と 「援助」

 先月、設立20周年を記念して、てんとうむし幼児園の保育実践をまとめた本

「てんとうむし幼児園で育む 子どもの生きる力」が、出版されました。

私は、その本の冒頭で「助ける」について記してみました。この本は保育について

記したものですが、人と接するという点では、私達ふくろう工房の仕事にも共通する

所がたくさんあります。

 以下、「助ける」=「支援と援助」について、まとめてみました。

「助ける」という言葉には、HELP(ヘルプ)と、SUPPORT(サポート)という二つの

意味があります。これらは似ているようで、その概念はまったく違います。

例えば、お腹が空いて死にそうになっている人に対して、おにぎりをあげるのはヘルプ

です。その人が今後も飢えないように、お米の作り方を教えるのがサポートです。

その飢えた人は、技術と知恵を得る事によって、自分の力で田んぼを作り、生きていく事ができます

ここで大事なのは、必ずしも「ヘルプよりもサポートの方が正しい」というわけではないこと。

状況をよく考え、判断する事が大切なのです。サポートは相手とやり取りをしながら、時間を

かけて見守らなければなりません。結果をすぐに得ることはできません。

 時には、サポートする側も「これで良かったのか」と不安になるかもしれません。

そういう観点から考えると、ヘルプは結果が見えやすい行動だといえるでしょう。

感謝の言葉や笑顔など、相手の反応が自分に直接返ってきます。

ヘルプした側も充足感や満足感が得られます。

だからといってヘルプばかりを繰り返してると、子どもの自立を支えるという本来の

目的がぼやけてしまいます。主客が逆転して自己満足に陥ってしまう危険性があるのです。

種や双葉の時期は大人のヘルプなしでは、子どもは生きることができません。

ヘルプは自分ではできないことに対する援助です。自分の力では不可能なことに

対する助けともいえます。

 本葉は根っこが成長する時期には、ヘルプよりもサポートの比重が増します。

サポートは自分の力で成長する可能性を信じることを前提とした支援です。

子育ては、愛情の注ぎ方をヘルプからサポートにうまく移行することが重要です。

子どもの成長を見極めず、ヘルプばかりをしていると、いつまで経っても子どもは自立できま

せん。私たちも日々の仕事の中で「HELPとSUPPORT」、そして「支援と援助」のバランスを

考える必要があると思います。


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posted by ふくろう工房 at 09:00Comment(0)未分類